「んで?アキバのどこに行くの?」
電車に乗ると、なぜか千歳は俺に聞いてきた。
「おーい!聞こえてる?もしもーし!」
俺は車内では少しだけ距離をとって反対側を向いていた。当然、仲間と思われたくないからだが、無駄な努力だったらしい。
「き、聞こえてるよ……調べてみるから……もっと小さい声で……頼むよ」
絞りだすように言うと、俺はスマホでTwitterのタイムラインを見てみた。
「タワーで待つ……とあります」
未來だ。さすがは未來、少なくとも俺より検索能力は優れているらしい。俺もしばらくしてその画像を見つけた。その画像には確かに『美人時計』のようなポーズでパネルを持っている赤装束の……たぶん茜の写真があった。
「たしかに、そうらしい」
そのパネルには『秋葉原のタワーで待つ』と書かれているのだ。
「タワーってどこ!」
今度はリリスが俺に怒鳴った。
「さ、さっきからなんで俺?俺ついてく側じゃないの~~?」
そんな泣き言を聞いてくれる人たちではなかった。ああ俺の天使様ってドコにいるのだろう?
「天使?天使なんてもっと怖いわよ?」
ギクッ
やっぱリリスは心が読めるんだ。たぶん中途半端に……
「中途半端じゃないわよ!あのときアンタの妄想の中で私にしたことは忘れないんだからね?いーい?挽回しないと、アンタも許さないわ」
パーフェクト!そうか、そうか、そうか、そうなのか。どんなお仕置きをされるのだろう……
ドンッ!
キキキキーーーィッ
リリスが足を踏み鳴らすと、衝撃が走り、電車が急停車した。
お、俺の妄想が原因か?
「そーよ」
ヤバイ、ヤバイ、全力でヤバイ。早く解決して開放されないとヤバイ……そして妄想も禁止だ。よし、茜がドコにいるのかだけ考えよう。
茜……茜……茜……赤毛の小悪魔っぽい可愛い子だったなあ……そーいえば誰かに似ていたような……あんな子と……
ドンッ!
キキキキーーーィッ
「…………ごめん」
「ん?どうした?」
どうやら千歳には心は読めないらしい。
「とりあえず、秋葉原にタワーって言うと……ブックタワーかなあ……」
俺がつぶやくとすぐさま未來が網膜検索を始めたように宙空を見つめた。
「アキバ地域にはタワーがつく建物は、概ね4つ、ひとつは名前のみなので削除すると、マンションが1、書店が1、その他1となります」
「その他って……なんだ?」
「コレです」
「コレ?」
「です」
「…………」
未來が宙空を指さしている。
「あー、未來ちゃん?君の見ているのは脳内映像だと思うんだよね。それ僕達見えないから」
「あ!そ、そうでしたか……なるほど」
「ま、いいや、そこ行ってみようよ」
未來を先頭にその場所まで行くと、タワーってよりビル?って建物が見えてきた。
「なんだろう?あの人達……」
が、その前には人だかりができていた。
「いた!あの子よ!捕まえて!」
そして群衆の中央から赤い少女が顔を出し、こちらを指さし叫んだ。
すると、集まっていた人々は一斉に振り向き、最初は一歩、次に数歩、そして一気にこちらに向かって走ってきた。
「ちょちょちょちょちょ!何これ何~~~!」
俺達四人は逃げ出した。それを集団が、ほぼ男だけで構成された集団が全力で追いかけてくるのだ。
電車に乗ると、なぜか千歳は俺に聞いてきた。
「おーい!聞こえてる?もしもーし!」
俺は車内では少しだけ距離をとって反対側を向いていた。当然、仲間と思われたくないからだが、無駄な努力だったらしい。
「き、聞こえてるよ……調べてみるから……もっと小さい声で……頼むよ」
絞りだすように言うと、俺はスマホでTwitterのタイムラインを見てみた。
「タワーで待つ……とあります」
未來だ。さすがは未來、少なくとも俺より検索能力は優れているらしい。俺もしばらくしてその画像を見つけた。その画像には確かに『美人時計』のようなポーズでパネルを持っている赤装束の……たぶん茜の写真があった。
「たしかに、そうらしい」
そのパネルには『秋葉原のタワーで待つ』と書かれているのだ。
「タワーってどこ!」
今度はリリスが俺に怒鳴った。
「さ、さっきからなんで俺?俺ついてく側じゃないの~~?」
そんな泣き言を聞いてくれる人たちではなかった。ああ俺の天使様ってドコにいるのだろう?
「天使?天使なんてもっと怖いわよ?」
ギクッ
やっぱリリスは心が読めるんだ。たぶん中途半端に……
「中途半端じゃないわよ!あのときアンタの妄想の中で私にしたことは忘れないんだからね?いーい?挽回しないと、アンタも許さないわ」
パーフェクト!そうか、そうか、そうか、そうなのか。どんなお仕置きをされるのだろう……
ドンッ!
キキキキーーーィッ
リリスが足を踏み鳴らすと、衝撃が走り、電車が急停車した。
お、俺の妄想が原因か?
「そーよ」
ヤバイ、ヤバイ、全力でヤバイ。早く解決して開放されないとヤバイ……そして妄想も禁止だ。よし、茜がドコにいるのかだけ考えよう。
茜……茜……茜……赤毛の小悪魔っぽい可愛い子だったなあ……そーいえば誰かに似ていたような……あんな子と……
ドンッ!
キキキキーーーィッ
「…………ごめん」
「ん?どうした?」
どうやら千歳には心は読めないらしい。
「とりあえず、秋葉原にタワーって言うと……ブックタワーかなあ……」
俺がつぶやくとすぐさま未來が網膜検索を始めたように宙空を見つめた。
「アキバ地域にはタワーがつく建物は、概ね4つ、ひとつは名前のみなので削除すると、マンションが1、書店が1、その他1となります」
「その他って……なんだ?」
「コレです」
「コレ?」
「です」
「…………」
未來が宙空を指さしている。
「あー、未來ちゃん?君の見ているのは脳内映像だと思うんだよね。それ僕達見えないから」
「あ!そ、そうでしたか……なるほど」
「ま、いいや、そこ行ってみようよ」
未來を先頭にその場所まで行くと、タワーってよりビル?って建物が見えてきた。
「なんだろう?あの人達……」
が、その前には人だかりができていた。
「いた!あの子よ!捕まえて!」
そして群衆の中央から赤い少女が顔を出し、こちらを指さし叫んだ。
すると、集まっていた人々は一斉に振り向き、最初は一歩、次に数歩、そして一気にこちらに向かって走ってきた。
「ちょちょちょちょちょ!何これ何~~~!」
俺達四人は逃げ出した。それを集団が、ほぼ男だけで構成された集団が全力で追いかけてくるのだ。
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